アイフレイルチェックリストで考えられる病気の解説

アイフレイルとは、加齢に伴う目の機能の低下です。

詳細は以下のページもしくは、アイフレイル公式サイトをご覧ください。

目次

アイフレイルチェックリストの解説

アイフレイルチェックリストは以下の10項目になっています。

  1. 目が疲れやすくなった
  2. 夕方になると見えにくくなることがある
  3. 新聞や本を長時間見ることが少なくなった
  4. 食事の時にテーブルを汚すことがある
  5. 眼鏡をかけてもよく見えないと感じることが多くなった
  6. まぶしく感じやすい
  7. まばたきしないとはっきり見えないことがある
  8. まっすぐの線が波打って見えることがある
  9. 段差や階段が危ないと感じたことがある
  10. 信号や道路標識を見落としたことがある
  • チェックが0の人→今のところ大丈夫
  • チェックが1つの人→目の健康に懸念はあるが、ただちに問題があるわけではない
  • チェックが2つ以上の人→アイフレイルかもしれない、眼科受診を

となっています。

アイフレイル=「加齢による目の機能の低下」という表現だと、病気未満の状態で、今後病気になる可能性があるから眼科を受診しましょうという感じですが、これらのチェックリストは病気があるかどうかのチェックでもありますので、

チェックがある人→目の病気の可能性があるため、眼科受診を

としたほうがわかりやすいと思います。アイフレイルという用語で無駄にわかりにくくしているような気もします。病気と言われると精神衛生上の問題で表現を変えている、もしくはアイフレイルという用語を推奨したいからかもしれませんが。

1.目が疲れやすくなった

「疲れやすい」ははっきり言って表現としてはなかなか中途半端でわかりにくいものです。ただしこのような方はたくさんいます。「目が疲れやすい」「目の奥が痛い」「まぶたが重い」「まぶたが開きにくい」などを疲れやすいと表現されることが多い印象です。

働き手の年齢では、「目でモニターなどを長時間見ていることで目が疲れやすい」が特に多いと思います。

これらからもっとも考えられるのは、「眼精疲労」か「老眼」か「ドライアイ」です。

眼精疲労は目を酷使したことによる疲れ、老眼は目の調節力の低下、ドライアイは目の表面を覆う涙液の機能低下です。

まぶたの症状が主な場合は、加齢やコンタクト使用による眼瞼下垂、日内変動をきたす重症筋無力症や甲状腺眼症などの可能性もあります。ただしアイフレイルという「加齢に伴う目の機能低下」という表現からすると重症筋無力症や甲状腺眼症までは含めなくていいような気もします。

眼精疲労、老眼、ドライアイなど

2.夕方になると見えにくくなることがある

「夕方になると」という表現は日内変動を示す表現です。一日のうちに、時間帯によって症状が変わることです。

夕方というのは基本的に一日の後半ですので、その日の6-7割程度を過ごした後です。仕事後であればそれまで頑張って目を酷使してきたかもしれません。

なので、「夕方のほうが疲れやすい」は普通です。ただしとりわけ夕方に強く症状が出やすい病気や、朝方のほうが見にくい病気などもなかにはあります。

考えられる疾患は1と同様で

眼精疲労、老眼、ドライアイなどです。

眼精疲労、老眼、ドライアイなど

3.新聞や本を長時間見ることが少なくなった

単に趣味嗜好が変わった可能性もあります。新聞や本を読む時間がない、読む以外のことをしているなどです。

読みたいのに、「疲れてしまうため」長時間読めなくなった、であれば1.2と同様です。

眼精疲労、老眼、ドライアイなどです。

新聞や本、テレビなど何かをじっと見ているときといのは、瞬きの回数が減ります。減るとそれにより涙液が蒸発し目が乾燥しやすくなりドライアイとなりやすくなります。

趣味嗜好が変わった、眼精疲労、老眼、ドライアイなど

4.食事の時にテーブルを汚すことがある

見えていなくて食事をこぼしてしまう可能性もありますが

個人的には認知機能の低下、簡単にいうとぼけてきていてこぼしてしまう可能性もあると思います。

こぼしてしまった食事に気が付かない場合は、視野が狭くなっている可能性もあるため

緑内障などの可能性があることを言いたいのでしょうが、どちらかというと認知機能低下に気を使ったほうがいいような気がします。

認知症、緑内障など

5.眼鏡をかけてもよく見えないと感じることが多くなった

眼鏡の度数が合っていないだけの可能性が充分にあります。

まずは最後に作成した眼鏡がいつのものか確認しましょう。数年以上たっているようでしたら、まず眼鏡が合っているのかどうか眼鏡店で確認すればよいでしょう。

度数の合っている眼鏡をかけているのに見えない場合は、白内障などの視力が下がる病気がでてきているかもしれません。

また、眼鏡を外せば見える、違う度数の眼鏡をかければ見える、などという場合は、調節力の低下つまり老眼です。

眼鏡の度数が合っていない、老眼、白内障など

6.まぶしく感じやすい

多いのは白内障です。

白内障では視力低下以外に、まぶしく感じる、かすむなどの症状がよく出ます。

一時的に光って見えるなどの症状は光視症の可能性があります。光視症は網膜の病気が隠れている可能性があります。

また緑内障や網膜色素変性症などで視野障害がそれなりにある人も、まぶしさを感じることがあります。

さらに言えば、目の表面に傷があってもまぶしさを感じます。ドライアイが重症で角膜に傷があれば生じます。

白内障、網膜疾患、緑内障、網膜色素変性症、眼精疲労、ドライアイなど

7.まばたきしないとはっきり見えないことがある

まばたきをすると涙が目の表面に塗りたくられます。

ドライアイが強い人は、うるおった目の表面がすぐに乾燥してしまうため、瞬きの回数を多くする必要があります。

本やテレビ、モニターなどをじっと見ているときは瞬きの回数が減りやすいため注意が必要です。

ドライアイなど

8.まっすぐの線が波打って見えることがある

物がまがって見えることを変視症・歪視(わいし)といいます。

物が大きく見えたり、小さく見えたりすることもあります。

基本的には網膜の病気であることが多いです。

網膜疾患など

9.段差や階段が危ないと感じたことがある

足腰が弱っていれば危ないと感じるでしょう。ふらついていても危ないと感じると思います。

目という観点でいえば、下方の視界が見にくいことで危ないと感じた、ということを言いたいと思うので、緑内障などの可能性を考慮します。

緑内障など

10.信号や道路標識を見落としたことがある

注意不足で見落とすことはあるかもしれません。

単に視力が下がっているだけかもしれません。

が、ここでは視野が狭くなっていて気が付かなかったということを言いたいと思うので、緑内障などの可能性を考慮します。

緑内障など

考察

おおむね、

眼精疲労、老眼、ドライアイ、白内障、緑内障、網膜疾患

これらの病気がないかのチェックリストのように感じました。もちろんこれら以外にもチェックリストにあるような症状を示す病態はいくらでもあると思います。

しかしより一般的に多いものとしては、上記があてはまるかなと感じました。

また、当てはまる症状がある場合、アイフレイルというより上記のいずれかの疾患の可能性があるため、まだチェックが1個だから大丈夫~と安心せず眼科受診したほうがよいです。

2個以上あるか、、アイフレイル(目の老化)かもしれないな、、、まぁ老化だし仕方ないか、では意味がないので、アイフレイルという用語は一旦わすれて(?)、目の病気がないか眼科受診をしましょう。

公式サイトには「チェックが1つの人は直ちに問題があるわけではありません。」と書いてありますが、チェックした項目によっては既に目の病気がある可能性も充分にあるため、さっさと眼科受診したほうがよいです。

1つでも当てはまったら眼科受診を

まとめ

  • アイフレイルチェックの解説をした
  • 眼精疲労、老眼、ドライアイ、白内障、緑内障、網膜疾患がメイン
  • 一つでもチェックリストに当てはまったら眼科受診を

アイフレイルという用語、広まらなそうな気がしますね、、、(笑)

用語が広まることよりも、働きかけることによって早期発見、早期予防ができるようになることが目的ですので、当サイトでも引き続き様々な目の内容の記事を書いていきます。

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