白内障手術はいつ受けるべきか?4つのタイミング

「そろそろ白内障の手術をしたほうがよいですか?」「どのような状態になったら手術をしたほうがよいですか?」など、患者さんからの質問はよく受けます。答えは以下の通り。

ご本人が手術を決めるタイミングとしては、①本人が見えにくさを自覚し不便を感じたとき②運転される方で免許に通らない視力にまで下がりそう・下がったときです。

それとは別に、医療者側から勧めるタイミングとして、③手術しないと後々の手術が非常に難しくなる場合④手術しないでおくと合併症を引き起こす可能性がある場合です。

白内障とは何か?という人は下記記事を参考に。

目次

白内障があっても視力のよい人はいる

まずはじめに、白内障があっても視力のよい人はたくさんいます。白内障があって視力が低くても、全く不便を感じてない人もいます。そのような人は必ずしも手術を受けなくてよいです。(運転していない人限定。運転するのに視力が低い人は手術を受けてください。)

日常で必要としている視力は人それぞれです

視力が0.3程度でも、運転もせず自宅内メインで生活している人などには、必ずしも治療は必要ないです。その人にとってはその視力(数値としては低いですが)で、充分生活できているからです。

そもそも医者は患者が望まなければ治療法を提供することはできないので、本人が治療を受けるつもりがなければ始まりません。手術を検討している方は、是非以下のことを確認してみてください。

手術をうけるべきタイミングは

見えにくさを自覚したとき

白内障がそれなりにあっても視力が1.0以上でている人はたくさんいます。1.0あれば数値的には免許も全く問題ないし、よく見えてるから治療は必要ないと思うかもしれません。

しかし白内障の症状は視力低下だけではありません。光の乱反射で霞んで眩しく見えたり、それに伴い眼精疲労を起こす可能性があります。視力は良いけど見にくいという状態です。

医療者サイドからすると、視力が低い状態の人が手術を受けて視力が上がれば、視力という数値からも良くなったと客観的に判断でき、本人の満足度も高いことから、どちらかというとそのような人に手術を勧めます。

視力がよくてその他の自覚症状だけの人は、手術後の症状が改善したかどうかも自覚症状でしか判断できません。元々視力がよいので、手術しても視力の数値自体もあまり変化しません。つまり、客観的には判断できずご本人の自覚のみで手術の結果が決まるわけですね。

したがって、医療者側も人によっては「まだ視力もいいからやらなくていいよ」と手術を勧めないこともあります。しかし、白内障が原因で見えにくいと確信できる場合は手術をするべきだと思います。

運転免許の視力基準に満たないとき

白内障で視力が下がって免許更新できなくなっては困りますので、手術すべきです。

視力が免許更新の基準以下で、運転をしている人(今後も運転していくつもりがある人)に対してはこちらからも勧めます。

高齢者の運転の事故が増えているなかで、免許に通らない視力で平然と運転されている人を見つけて放置しておくわけにはいきません。

視力が低ければご自身が交通事故に合う可能性も上がりますし、それで他人が巻き込まれる可能性もあるからです。

運転免許の基準は、通常のものであれば片眼0.3ずつ、両眼で0.7以上の視力です。

運転するのに視力が低い人、見えにくさを自覚しているご家族には是非とも手術を勧めてあげてください。

後々の手術が困難になる、強い白内障があるとき

続いて医療サイドから勧める症例についてです。

一つは白内障がそれなりに進行している人です。視力が良くて、見え方に困っていなくても、結構白内障が進行している人はいます。そのような人は、早めに手術しておいてよいです。

現在一般的に行われている白内障手術は、局所麻酔(痛み止めの目薬のみ)で、10分前後で終わります。

しかし、進行しすぎた白内障だと、難易度があがり時間が多くかかります。時間が多くかかると、それだけ目の負担も大きくなり、手術後の見え方の改善が乏しくなる可能性があります。

また、通常の白内障手術では対応できない場合は、大病院へ紹介となったりと、いろいろと大変になることが多いです。進行しすぎている白内障は手術自体が難しいので、手術をやりたがらない医師も多いです。

日本では簡単に医療機関を受診でき、治療を受けることができますので、進行しすぎる前に手術することをお勧めします。

他の目の病気を引き起こしてしまう可能性があるとき

水晶体(白内障になるレンズのこと)があるだけで、他の目の病気のリスクになる人がいます。よくあるのが、前房が狭い人の急性緑内障発作です。前房というのは、目の中のスペースのことで、つまりは目のスペースが狭い人、目が小さい人、遠視の人に多いです。

急性緑内障発作は、発症するまでは緑内障は全くありません(多少ある場合もあります)。しかし、発症すると非常に急激に進行して、程度にもよりますが放置するとすぐに失明します。

まったく見え方も困っていなくて何も症状もない目から、数日にして視力を失ってしまうという状態になり得るのです。こんな恐ろしい状態、放置したいと思いますか?

このような人は自覚症状がないため、たまたま関係のないことで眼科受診したときに見つかります。白内障による症状は何もないので、いきなり言われてもなかなかピンと来なくて、手術しなければならない理由が伝わりにくいです。

また、このような人は、普段内科などで出される薬も飲めないものが多くなります。(緑内障の人には使えない、という薬は数多く存在します)

「緑内障(りょくないしょう)になりそうだから、白内障(はくないしょう)手術をしましょう」と言われたら、なんのこっちゃと言わずに、是非納得できるまで質問して、そのうえでご検討いただければと思います。

中高年~高齢の女性で、近視じゃない人に多いです。

まとめ

  1. 白内障が原因で見え方に困っている人(視力問わず)
  2. 運転免許の基準視力に満たない人(片目0.3ずつ、両目で0.7以上)
  3. 視力もよくて困っていないけど、かなり強い白内障がある人
  4. 緑内障発作などの怖い合併症が起こりやすい人

これらに当てはまる人は、是非とも白内障手術を検討しましょう。

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