黄斑円孔(MH) 原因・症状・診断・治療について

黄斑円孔(macular hole: MH)についてです。

黄斑円孔の特徴は

  • PVDに伴って生じて(特発性)
  • 網膜の中心窩に全層性に孔があき
  • 視力低下を来す疾患

というところでしょうか。

目次

概要・病態

黄斑の中心窩に孔が開き、中心暗点、視力低下などを自覚する。

特発性、近視性、外傷性、続発性などがあるが、多くは特発性である。

特発性黄斑円孔は、生理的な加齢現象である後部硝子体剥離(PVD)が生じる際に中心窩が牽引され生じるものを指す。

特発性MHは、50~70歳代に好発し、60歳代にピークがあり、女性に多い。両眼に生じる症例が1-2割程度ある。

Gassにより、stage1~4まで分類されている。

Gass分類

  • (stage0:perifoveal PVD(中心窩周囲のPVD)が生じており黄斑に牽引がかかっている状態)
  • stage1
    :中心窩に牽引がかかり部分的な嚢胞腔や網膜剥離を生じている状態、網膜全層には及ばない
    stage1A(中心小窩剥離+切迫円孔)
    stage1B(切迫~潜伏円孔)
  • stage2全層円孔+円孔弁)
    :牽引され円孔となった部分の網膜組織が周囲と連続している状態(弁)
  • stage3(全層円孔+円孔蓋)
    :牽引され円孔となった部分の網膜組織が周囲から分離している状態(蓋)
  • stage4(全層円孔+完全PVD
    :視神経乳頭部までPVDが及んでいる状態

→google画像検索「黄斑円孔」、「黄斑円孔 OCT」(㊟目の画像が大量に出てきます)

原因

特発性黄斑円孔:加齢に伴う硝子体の液化・収縮・後部硝子体剥離の際に生じる

他に外傷性などでも生じます。

症状

  • 視力低下(0.1程度からさまざま)
  • 中心暗点
  • 変視症

など

所見・診断

眼底検査にて黄斑部中心窩に円孔を認める。検眼鏡的には偽黄斑円孔や分層黄斑円孔と鑑別が難しいことがある。

OCTにて黄斑部(中心窩)の網膜に円孔があることを確認する。

細隙灯顕微鏡にてスリット光を非常に薄くして円孔部に当てると中心部での光の歪曲を自覚する(Watzke-Allen sign)

治療・予後

円孔径が小さい場合は自然軽快することが稀にある

円孔径が大きい場合は自然経過は困難であり、比較的早期の手術が望ましい。

放置すると円孔径が大きくなり更なる視力低下や中心暗点が広がることがある。

治療は硝子体手術を行う。円孔閉鎖のためにガス・空気置換を行い、円孔閉鎖までガスが黄斑部を圧迫するような術後体位(うつぶせ、下向きなど)をとる。

硝子体が生理的に癒着が強い部分は

硝子体基底部>視神経乳頭部>黄斑部>その他網膜となるので、黄斑部が牽引され黄斑円孔を生じた直後は視神経乳頭部の後部硝子体剥離は起こっていないことが多く、手術の際にPVDを起こす必要がある。(時間が経過した黄斑円孔ではPVDが起こっていることもある)

視力予後はまちまちだが、早期に手術を行うとかなり改善している例もそれなりにみる。

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