目薬点眼後に味がするのはなぜ?目と鼻はつながっている

目薬をしたあとに、なんとな~く苦い味がすることを経験したことはありませんか?

なぜ味がするのでしょうか。

答えは簡単で、目と鼻がつながっているからです。

  • 目と鼻はどのようにつながっていて
  • 何のためにつながっているのか
  • 目薬をする際に気をつけるべきこと

などを説明していきます。

目次

目と鼻はつながっている:目薬を飲んでいるから味がする

目と鼻はつながっています。

目でみる眼疾患より引用

目の内側には、上と下にそれぞれ1つずつ、涙点(るいてん)という点があります(上のイラスト参照)。鏡を除き込めば自分の涙点を見ることもできます。

その涙点から

上のイラストのように、

  • 鼻の中まで鼻涙管(びるいかん)という管がつながっています
  • 涙点から鼻までの通路をまとめて、涙道(るいどう)と言います

目薬をした直後は目薬は溢れます。(以下の記事に細かく書いています)

溢れなかった分の点眼の一部は、この涙道を通って目薬が目→鼻→喉へと流れ、飲み込んで吸収されます。

飲み込む際に、舌に成分が当たって味がします。

・目と鼻はつながっている
・目薬は飲み込んでしまっている

なぜ目と鼻がつながっているのか

目の表面は乾燥しないように、常に涙が表面をおおっています

目→鼻の涙の流れ道がないと、目の表面から常に涙がこぼれる状態になってしまいます。

高齢者に多いですが、この涙の流れ道(涙道)が詰まる病気があり、この病気の人は常に涙がこぼれてきて、ものすごくうっとうしく感じます。不快感が非常に強いのです。

鼻に流れないと、常に目から涙がこぼれ落ちる

目薬は体内にも吸収されため、副作用に注意

目薬は涙道を通って鼻に流れ、そのまま喉に流れ、飲み込んでしまっている

ということは、

目薬は目に効いているだけでなく、飲み込んで身体にも効き目を及ぼすことがあります。

したがって点眼薬では目以外の身体の副作用や使用上の注意点が記載されています。

・目薬は身体にも吸収される
・身体に副作用を起こすこともある

目薬の成分は濃いものもある

目薬の中には濃度が濃いものがあります。

基本的には問題のない点眼が多いですが、アトロピンやフェニレフリンといった心臓に働くような薬にも点眼薬があり、これらの点眼薬は点滴で使うものよりも濃度が濃くなっています

なぜ濃いのかは詳細は不明ですが、点眼薬としての効果を得るために必要だから濃くなっているのでしょう。ちなみに点眼液のうち、目の表面から目の内部へ浸透するのは元の濃度の100分の1以下と言われています。そのため濃くしているのかもしれません。

さて、目と鼻はつながっているので、この濃度が高い目薬も一部は目→鼻→喉へと流れ吸収されます。目薬なので吸収される量としては少ないですが、その薬の濃さはかなり濃い(ものもある)わけです。

身体への影響も少し気になりますよね。

点眼後は目頭をなるべく押さえるようにする

特段、全身に副作用を起こす目薬が多いわけではありませんが、小さいお子さん、妊娠している方、ご高齢の方、持病をお持ちの方は、体内に吸収されないように、目薬をしたあとは目もと(目の内側)を押さえ、極力飲み込まないようにしましょう。

目でみる眼疾患より引用、一部改変

目頭を押さえることにより目薬が涙道を通って鼻→喉へ流れるのを防ぐことができます。あくまで可能性ですが、実際に点眼液が吸収されたことで全身状態が悪くなったというパターンもあります。

押さえる時間は数分間で大丈夫です。

両眼点眼した場合は、鼻の根元をつまむようにして押さえましょう。

まとめ

  • 目と鼻(→喉)はつながっているため、目薬をすると味がする
  • さらに胃まで流れて吸収されるため、身体に効果を及ぼす可能性がある
  • 目薬後は身体に吸収されないように、目頭を押さえましょう(数分間)

ムコスタという点眼がありますが、こちらは胃薬の成分の目薬です。胃薬なので飲んだほうが胃薬効果もある(かも)というものもありますが、基本的には点眼後は目頭の圧迫をしたほうが、安心です。

特に妊婦や小児などは、薬の副作用は分からない部分が多いです。

安全性が確立されていないけれど、目薬が必要な状況では、全身に吸収されないように注意して点眼しましょう。

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