霰粒腫 原因・症状・診断・治療について

霰粒腫(chalazion)について。

麦粒腫や脂腺癌との鑑別が必要となります。

霰粒腫も非常に一般的に診る疾患です。

目次

概要・病態

霰粒腫はマイボーム腺の梗塞によって生じる瞼板内の慢性肉芽腫性炎症で、感染症ではありません。(麦粒腫は細菌感染症)

病理組織的には、脂肪に対する肉芽腫性炎症の所見を認めます。

通常は発赤や疼痛、圧痛はないとされます(麦粒腫との違い)が、疼痛を伴う場合や、麦粒腫と合併することもあります。

したがって確実に診断できる場合を除いて、判断が難しい場合はまずは感染症を否定することが大事です。

眼瞼にある腺(下眼瞼のイラストは簡略)

部位別の型

霰粒腫の分類
  • 限局型(全年齢)
    :瞼板内に限局しているもの
     典型例であり、病変は瞼板内に限局して眼瞼の発赤、疼痛、圧痛はない
  • びまん型(小児に多い)
    :瞼板前面を破壊し進行して、眼瞼前葉(皮膚、眼輪筋)にまで及んでいるもの
     皮膚に発赤が生じ、進行すると皮膚が自壊することがある
  • 瞼結膜型(小児に多い)
    :瞼板後面を破壊し進行して、瞼結膜へ炎症が波及しているもの
     皮膚側には異常はないが、瞼結膜の充血、隆起、有茎性腫瘤を認める

google画像検索「 chalazion 」(㊟目の画像が大量に出てきます)

原因

マイボーム腺の梗塞によって生じる。

症状

  • 限局型
    :眼瞼腫脹、発赤なし、疼痛なし、圧痛なし
  • びまん型
    :眼瞼腫脹、皮膚の発赤あり
  • 瞼結膜型
    :眼瞼腫脹、皮膚の発赤なし、結膜充血あり、結膜側に有茎性腫瘤など

※疼痛、圧痛を伴う場合もあり

所見・診断

臨床所見で診断する。病理検査で肉芽腫性炎症を認めれば確定診断となる。

  • 限局型 :皮膚発赤なし、隆起、結膜平坦、やや充血
  • びまん型:皮膚発赤あり、隆起、ときに皮膚の自壊、結膜平坦、やや充血
  • 瞼結膜型:皮膚正常、結膜充血、隆起、有茎性腫瘤

治療・予後

切開、掻爬が基本である。

切開は皮膚側から行う場合は眼瞼縁と並行に(横切開)、結膜側から行う場合は眼瞼縁と垂直に(縦切開)で行う。

ステロイド局所療法も有効ではあるが、治療までに時間がかかる。

ステロイド軟膏塗布や、トリアムシノロンの局所注射(0.05-0.2ml)などを行う。

鑑別

中高年~高齢者では脂腺癌との鑑別が難しく、切開した際は病理組織診断を行う。

脂腺癌は頻度は少ないが転移を来す悪性腫瘍である。霰粒腫と所見が似ていて初期では鑑別は困難だが、高齢者の際は常に意識しておかなくてはならない。

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