失明の定義と種類と視力値 医学的失明と社会的失明

失明とは、「明るさを失う」という字から、それまで視力のあった人が何らかの理由で視力を失ったことを言います。

「元々視力があった人が、視力を失う」という点がポイントです。

視力の考え方は、

医学的(眼科的)には、最高矯正視力(一番合う度数のレンズで矯正したときの視力)が大事ですが、社会的・日常的には、現視力(普段使用している矯正方法による視力・なければ裸眼視力)が大切です。

最高矯正視力は病気があるかないか、病気が悪化しているかしていないかを判断しやすいため一般的に眼科で使われています。現視力はその人が本来生活している上での視力(普段の見え方)であり、その人の見え方の質を考える上ではこちらの方が大切です。(最高矯正視力はその人の普段の視力を反映していないため。)

まぁ使い道が違うので、どちらも大事だとういことです。

視力の種類は非常に多くあるので、詳しくはこちらにまとめています↓

目次

失明の種類と定義、視力値

失明(blindness)の定義としての視力値としては、以下のようなものがあります。

  • 医学的失明:完全な暗黒、光を感じない状態(光覚なし)
  • WHO基準:良い方の眼の視力が0.05未満
  • 米国基準:良い方の眼の視力が0.1以下
  • 社会的失明:矯正視力0.1以下程度

医学的失明

  • 光覚なし

完全な暗黒な状態、光を感じない状態を言います。単に「失明」というと、眼科医的には医学的失明を思い浮かべます。(少なくとも自分はそう。)

言い換えると「完全な失明」=「医学的失明」です。

しかし実際の日常・社会においては完全な失明状態でなくても、ある程度以上視力が下がったらほとんど見えなくて日常活動が困難になってきます。そういう意味での社会的失明があります。

社会的失明

  • 日常社会で生活する上で困る程度の視機能の減弱
  • 眼を使って仕事をすることができない程度の視力減退
  • 完全に光を失った状態(医学的失明)よりも前から使う表現
  • 数値としては矯正視力0.1以下

一応、社会的失明の視力としては0.1以下とする情報(インターネット)がいくつか散見されました。

字が読みにくくなる状態(矯正視力0.1以下ぐらい)を社会的失明と呼びます。

網膜色素変性症(指定難病90)|難病情報センター

日常生活に支障をきたすレベルの失明(社会的失明といいます)は、視力0.1以下のケースを指します。

網膜色素変性症とは|難病治療の鍼灸師 二宮崇ホームページ

しかし、社会的失明って難しいです。

日常生活に支障をきたすレベルの視力というのはその人の生活環境・生活レベルに依ります。視力0.1以下程度でも、たとえば-5D程度の近視の人は裸眼では遠見視力0.1も出ないことが多いと思いますが、じゃあそのような人が部屋の中でメガネ外していたら生活できないか?と言われると、生活できます。(部屋の中だったら社会的活動ではないし遠見視力は関係が薄いかもしれませんが)

-5Dの人が裸眼でいたらぼやけて見えにくいけど、社会活動(出かけたり、仕事したり)ができないか?と言われると、危なかっかしさはあるかもしれませんが、全くできないというわけではありません。年齢にも依っても差が出ると思いますし、社会活動の内容にも依ります。

また、日常生活で困る視機能というのは、視力だけではありません。視野が中心に少ししか残っていない人は、視力はでていても見える視界の範囲が狭すぎて、日常生活は相当困ります。

「社会生活に必要な視力・視機能」と逆に考えると、社会活動に負担が出る程度の視機能は、視覚障害者として補助・サービスが存在します。視覚障害者の認定基準は視力だけではなく、視野も基準に含まれます。

なので、果たして0.1以下の視力であることが社会的失明か?と言われると、一つの考え方に過ぎないような気がします。

失明を判断する視力は最高矯正視力か、現視力か

答えは、その環境に依ります。

  • 矯正できる環境にある人の場合は、矯正した上での視力、つまり最高矯正視力を用いるのが妥当
  • 矯正できる環境にない人の場合は、普段の状態、すなわち現視力を用いるのが妥当

だと思います。

実際に、世界での失明原因に「未矯正の屈折異常」というものがあります。

要は矯正すれば見やすくなるのに、適切な矯正をすることができない環境のため失明レベルに視力が悪い状態、ということです。日本においてはそんな状況は稀であるため、日本の失明ランキングには「未矯正の屈折異常」は入ってきません。

日本においては最高矯正視力が普通用いられます。

「環境で」という考え方は重要だと思っていて、たとえば世界的な失明は白内障が第一位ですが、これは治療が受けることができない環境の人が大勢いるからです。日本においては白内障手術は非常に一般的に行われており(全人類がなるので、手術件数では圧倒的No.1だと思います)、これが理由に失明、とはちょっと言いにくいです。手術して治せば見えるようになりますので。

まとめ

  • 医学的失明:光覚なし
  • WHO基準:良い方の眼の視力が0.05未満
  • 米国基準:良い方の眼の視力が0.1以下
  • 社会的失明:日常社会で生活する上で困る程度の視機能の減弱、矯正視力0.1以下程度

医学的失明、WHO基準の失明、米国基準の失明はそれぞれ明確な基準が決まっており分かりやすいです。社会的失明のその表現からは、視機能(視力・視野)がどの程度からそう言うのかというは、いろんな要因(環境・年齢)などによっても変わってくるので難しいところです。

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