視覚障害における身体障害者手帳の認定基準・等級まとめ

眼科領域での身体障害者手帳に関連する内容です。

障害年金における基準・等級は下記記事を参考にしてください。

障害年金と障害者手帳の違いはこちら。

また、難病における眼科疾患に関しても下記でまとめています。参考にどうぞ。

目次

身体障害者手帳とは

身体障害等級が1級~6級の者に交付できる手帳で、各種福祉サービスを受けることができます。(7級で取得できるケースもあるようです)

障害の種類は、以下の通りです。

  1. 視覚障害
  2. 聴覚・平衡機能障害
  3. 音声・言語・咀嚼機能障害
  4. 肢体不自由
  5. 心臓・腎臓・呼吸器障害
  6. 膀胱・直腸機能障害
  7. 小腸機能障害
  8. HIVによる免疫機能障害
  9. 肝機能障害

視覚障害の種類(身体障害者手帳における)

上記障害の種類のうちの、<1.視覚障害>について説明していきます。

視覚障害の基準は、2018年7月1日より改定され、以前とは基準が異なっています。それより前に手帳を取得した方は、等級の上昇の可能性もあるため、一度主治医に確認してみても良いかもしれません。

視力障害

視力障害のポイント

  • 1級から6級まで
  • 良い方の目の視力の値を重視する(従来は左右の視力の和だった)
  • 視力0.15は0.1として扱う
  • 両眼を同時に使えない複視の場合、非優位眼の視力を0として扱う
  • 指数弁は視力0.01として扱う
  • 手動弁、光覚弁は視力0として扱う

※細かい記載はないですが、”0.2p”などのp(パーシャル)の場合も一つ下の視力として扱うべきだと思います。

具体的な等級と視力

  • 1級
    良い方の眼の視力が0.01以下
  • 2級
    良い方の眼の視力が0.02-0.03
    良い方の眼の視力が0.04かつ他方の眼の視力が手動弁以下
  • 3級
    良い方の眼の視力が0.04-0.07
    良い方の眼の視力が0.08かつ他方の眼の視力が手動弁以下
  • 4級
    良い方の眼の視力が0.08-0.1
  • 5級
    良い方の眼の視力が0.2かつ他方の眼の視力が0.02以下
  • 6級
    良い方の眼の視力が0.3-0.6かつ他方の眼の視力が0.02以下

※視力は最高矯正視力です。

視野障害

視野障害ポイント

  • 2級から5級まで(1級、6級は存在しない)
  • 自動視野計で認定可能(※)(2018年7月1日より)
  • 周辺視野が中心視野と連続していない場合、中心視野のみで評価する(輪状暗点など)
  • ゴールドマン視野計と自動視野計の結果を混在させて判定することはできない

※両眼開放エスターマンテスト視認点数、10-2プログラム両眼中心視野視認点数(感度26dB以上の検査点数)で評価

具体的な等級と視野

  • 1級
    なし
  • 2級
    動的視野計:
    ・周辺視野(Ⅰ/4指標)角度の総和が左右それぞれ80度以下かつ両眼中心視野(Ⅰ/2指標)角度が28度以下
    自動視野計:
    ・両眼開放エスターマン視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下
  • 3級
    動的視野計:
    ・周辺視野角度の総和が左右それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度が56度以下
    自動視野計:
    ・両眼開放エスターマン視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下
  • 4級
    動的視野計:
    ・周辺視野角度の総和が左右それぞれ80度
    自動視野計:
    ・両眼開放エスターマン視認点数が70点以下
  • 5級
    動的視野計:
    ・周辺視野角度の総和が左右それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度が56度以下
    ・両眼での視野が2分の1以上欠けているもの(同名半盲など)
    自動視野計:
    ・両眼開放エスターマン視認点数が70点~100点
    ・両眼中心視野視認点数が40点以下
  • 6級
    なし

※自動視野計による点数は、エスターマン120点満点、10-2中心視野68点満点

ゴールドマンと自動視野計の結果を同時に書くことはできない。基本的にはゴールドマンで検査をして、それを結果に書く。自動視野計で行った場合は、結果の信頼度が低い場合にゴールドマンで検査をし直して結果を書く。

身体障害者手帳に該当しない場合の障害等級も含めると、調節機能障害、眼球運動障害、まぶたの欠損・運動障害などの障害等級が存在する。また、視力障害・視野障害も障害者手帳に該当しない分を含めると他にも存在する。これらの障害は生命保険会社の保険金給付の際に使うことがある。

身体障害者の障害等級

各障害における等級の点数を合計して、合計点数にて障害等級を決める。

各障害における等級と点数

  • 1級・・・18点
  • 2級・・・11点
  • 3級・・・7点
  • 4級・・・4点
  • 5級・・・2点
  • 6級・・・1点

合計点数による障害等級

  • 18点以上・・・1級
  • 11~17点・・・2級
  • 7~10点・・・3級
  • 4~6点・・・4級
  • 2~3点・・・5級
  • 1点・・・6級

例)視力障害3級、視野障害4級の場合

視力障害3級→7点、視野障害4級→4点
合計7+4=11点
→11~17点は2級になるため、手帳の障害等級は2級となる

※眼に関しては視力障害・視野障害の2種類だが、全身疾患がある場合はそれらも合計し、合計した身体障害者等級となる。

手帳・等級によるメリット

障害者手帳を持つことで、さまざまなサービスや割引、給付などを受けることができます。

日常生活用具の給付・割引

障害者が日常生活を円滑に行えるための用具を日常生活用具といいます。視覚障害では、音声付きの用具、拡大読書器、点字図書などがあり、原則1割負担で購入できます。音声付き用具は1級,2級に限定されていることが多いようです。

医療費の給付

医療費の助成制度は都道府県により異なりますが、1級・2級が対象となるところが多いようです。

税金の控除

所得税、住民税、相続税、贈与税、事業税、自動車税などの税金の控除を受けることができ、等級や収入によって控除額が異なります。

公共交通機関の割引

鉄道、バス、タクシー、航空運賃の割引を受けられます。

JRでは片道100km以上で普通乗車券が半額になる他、障害の程度で同伴する介護者の割引も存在します。第1種(1級、2級、3級、4級の1)では同伴する介護者の割引を受けることができます。(2種(4級の2~3、5級、6級)では同伴者の割引はありません。)

※4級の1,2,3が具体的に何を指すのかはよくわかりませんでした、すみません。

手帳の有効期限・更新について

有効期限はなく、基本的に更新の必要はありません。

※精神障害者保健福祉手帳については、すべて有効期限が2年

原則、更新はありませんが、障害の状態が軽減されるなどの変化が予想される場合には、手帳の交付から一定期間を置いた後、再認定を実施することがあります。

障害者手帳について|厚生労働省ホームページ

申請書には将来の再認定の要・不要を記載する欄がありますが、基本的には”症状が固定した(改善する可能性が低い)”状態になってから障害者手帳の申請をするため、不要にチェックでokです。

ただし認定後しばらく経過して、以前よりも障害の程度が強くなってきた場合は等級が上がる可能性があるため、障害者等級を確認の上、必要であれば再申請を検討しましょう。

診断書を作成できるのは指定医のみ

身体障害者手帳の申請に必要な診断書を作成できるのは、身体障害者福祉法第15条の規定に基づく指定を受けた医師(第15条指定医)に限られています。この指定は、医師の所属する医療機関の所在地により、都道府県知事、政令市市長又は中核市市長が行うことになっています。

基本的にはその分野を専門(視覚障害であれば眼科医)として、5年以上の臨床経験を有していることが必要で、他に関係学会の専門医の資格を有しているなどの条件があります。

まとめ

身体障害者手帳に関することを記載してきました。(障害年金とは異なります)

  • 身体障害者手帳は障害等級1~6級(および7級の一部)の人が取得できる
  • 視覚障害は、視力障害と視野障害からなる
  • 障害等級は、全ての障害等級の点数を合計した点数での等級となる
  • 障害者手帳を持つとさまざまなサービス、割引などを受けられる
  • 身体障害者手帳は有効期限なし・更新は不要(級が上がる場合は再申請を)
  • 診断書を作成できるのは、指定医のみ

以下の「障害年金の詳細」「障害年金と手帳の違い」「難病まとめ」は人気記事でオススメです。

障害年金における基準・等級

障害年金と障害者手帳の違い

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