あまり詳しくありませんでしたが、元々眼鏡の専門職として、認定眼鏡士という公益社団法人 日本眼鏡技術者協会が定める資格(S級、SS級、SSS級の3種類)がありました。
2022年3月で認定眼鏡士制度が終了となり、その代わりに眼鏡作製技能士という国家資格に変わるようです。
- (これまで)認定眼鏡士:団体の定める資格
↓ ↓ ↓ - (2022年4月~)眼鏡作製技能士:国家資格
眼鏡のスペシャリストの国家資格化
世界の40か国以上の国々では既に、眼鏡の資格制度は導入されており、今回日本でも国家資格として変更になります。
令和3年8月13日に日本眼鏡技術者協会が厚生労働大臣から眼鏡作製職種の指定試験機関として認定され、その試験業務を行うことになったようです。2022年に4月以降に第1回目の試験があります。
すでに認定眼鏡士の資格を持っている人は、そのランクに応じていろいろと試験の免除はあるようです。
眼鏡作製技能士に求められる能力
SSS級(1級)、SS級(2級)、S級(3級)という従来の認定眼鏡士の資格分類から、1級、2級の国家資格分類となりました。1級のほうがより高度な資格となります。
1級【後進の目標となる眼鏡作製技能士】
- 眼鏡市場のトレンドを把握し、顧客の眼鏡に関する潜在的なニーズをくみ取り、最新の技術で製造されたレンズ、フレームを活用し、顧客に最適な眼鏡の提案ができる。
- 眼鏡作製に必要な詳細な知識・技能を身につけているのみならず、それらを体系的に理解しており、他の眼鏡作製従事者の指導や育成を実施することが可能である。
- 眼鏡作製知識・技術だけでなく、コンプライアンス、眼科専門医との連携に関する十分な知識を持ち、総合的なマネージメント能力を持つ。
2級【業界のベースとなる眼鏡作製技能士】
- 顧客の眼鏡に関するニーズをくみ取り、販売されているレンズ、フレームを活用し、適切な眼鏡の提案ができる。
- 眼鏡作製に必要な概略の知識・技能を身につけており、顧客のニーズに応じた眼鏡を作製する事が出来る。
眼鏡作製技能検定ホームページから引用
試験内容
学科試験と実技試験があり、実技試験では
- 視力の測定
- フィッティング
- レンズ加工
を行います。
視力測定では、雲霧法やクロスシリンダー法を用いるようです。
試験日程
試験日は第一回が以下の日程で行われるようです。
- 学科 試験日 2022年4月20(水) [1級・2級とも]
- 実技 試験日 2022年7月下旬 ~ 9月中旬予定 [学科試験合格者のみ対象]
まとめ
- (今まで)認定眼鏡士:独自の資格
- (2022年から)眼鏡作製技能士:国家資格
- 視力測定から眼鏡作りを行う眼鏡専門職
- ちゃんとした眼鏡を作りたい場合は、眼鏡作製技能士のいるところがおすすめ
眼鏡の専門職「眼鏡作製技能士」がいる眼鏡屋で眼鏡を作るほうが、しっかりとした眼鏡を作りたい人、細かいところにこだわりたい人にはよいでしょう。
話を聞く限りでは、現状は多々ある眼鏡会社も元々の資格「認定眼鏡士」を持っている人はかなり限られている状況のようです。国家資格となることで資格取得を目指す会社もでてきています。
元々資格がなくても眼鏡は作れるし、売ることもできるし、資格のない眼鏡のベテランは多数います。が、国家資格となることで、会社として資格取得を目指すようになれば、「より信頼できる眼鏡会社」という立場になるのではないでしょうか。
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