抗VEGF薬であるルセンティス、そのバイオシミラー(バイオ後続品、通常の薬剤で言うジェネリック)であるラニビズマブBSの適応疾患が、2023年9月27日、拡大しました。
これまでは、
ラニビズマブBS適応疾患(~2023/9/26)
- 加齢黄斑変性(AMD)
- 近視性脈絡膜新生血管(mCNV)
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)2023/1-
の3疾患でしたが、新たに網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫にも適応が拡大され、
ラニビズマブBS適応疾患(2023/9/27~)
- 加齢黄斑変性(AMD)
- 近視性脈絡膜新生血管(mCNV)
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)2023/1-
- 網膜静脈閉塞症(RVO-CME)2023/9- ←NEW
の4疾患に使用可能となりました。
そもそもの先発品であるルセンティスの適応疾患は、
ルセンティスの適応疾患
- 加齢黄斑変性(AMD)
- 網膜静脈閉塞症(RVO-CME)2013/8-
- 近視性脈絡膜新生血管(mCNV)2013/8-
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)2014/2-
- 未熟児網膜症(ROP)2019/11-
であり、適応疾患数が最多であるアイリーアの「血管新生緑内障」以外は同等でした。
外来で頻回に遭遇する疾患として、
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)
- 網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫(RVO)
が挙げられると思いますが、ルセンティスでは問題なく使用できる一方、今まではラニビズマブBSでは後者には適応がありませんでした。
ラニビズマブBSのほうが薬価が安いため、ルセンティスから切り替えてきた方も多いかもしれませんが、誤ってRVOに使用してしまった方もいるのではないでしょうか?
- ルセンティス(キット)の薬価:113702
- ラニビズマブBSの薬価:79348
これからはバンバン使用できます^^
というか使用頻度の多いであろうRVOに最初から承認とっておいてよ
ということで、ラニビズマブBSは薬価が抗VEGFの中で最安値であり、とても使用しやすい薬剤になったと思います。
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