眼瞼結膜、球結膜にできる乳頭腫(conjunctival concretion)について。
目次
概要・病態
重層扁平上皮が乳頭状に増殖した良性腫瘍。
球結膜、瞼結膜どちらにもできる。
他、皮膚、口腔内、喉頭、外陰部粘膜などに発生する。
幅広い年代に発生するが、10~30代の若年層に多い。
下眼瞼結膜円蓋部、涙丘に好発する。
結膜扁平上皮癌(CIN)との鑑別が重要である。
乳頭腫 | 扁平上皮癌(CIN) | |
好発年齢 | 10~30代 | 60代~ |
好発部位 | 下眼瞼、涙丘 | 球結膜、角膜輪部 |
所見 | 多発、有茎性 | 単発、水平方向に拡大 |
HPV | 6,11型 | 16,18型 |
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→google画像検索「conjunctival papilloma」(㊟目の画像が大量に出てきます)
原因
ヒトパピローマウイルス(HPV)の6, 11型の感染が発症に関与するとされる。
症状
大きくなると異物感などを感じる。
見た目が気になる。
所見・診断
有茎性の乳頭状、カリフラワー状の血管に富んだピンク色の腫瘍を確認する。
組織学的には、増殖した上皮の中に血管を含む線維性結合組織fibrovascular coreが見られる。
治療・予後
治療は切除である。(局所麻酔後、単純切除し圧迫止血する)
切除後に冷凍凝固などを追加することがある。
再発を繰り返すことがある。
異形成はあっても癌化することはないとされる。(眼科アトラスシリーズより)
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