眼窩脂肪ヘルニア 原因・症状・診断・治療・手術について

眼窩脂肪ヘルニア(orbital fat prolapse)について。

「何か目がブヨブヨしている」という、見た目びっくりな病気の一つかと思います。

目次

概要・病態

眼窩筋円錐内の眼窩脂肪組織が、テノン嚢の脆弱部位から結膜下に脱出した病態

耳上側に好発する。

片眼性、両眼性どちらもありうる。

google画像検索「眼窩脂肪ヘルニア」(㊟目の画像が大量に出てきます)

原因

多くは加齢に伴うテノン嚢の脆弱化である。

眼表面や眼瞼手術、外傷、テノン嚢下注射などでも生じることがある。

症状

  • 異物感
  • 整容面で気になる
  • 外方視時の視野障害(脂肪組織がかぶる)

など。

所見・診断

結膜の耳上側から脱出している黄白色~黄色の脂肪組織を確認する。

見た目だけで診断してよいが、眼窩CTやMRIで眼窩脂肪組織と連続していることの確認、手術時の切除病変が脂肪組織であることを確認するとより正確な診断となる。

治療・予後

治療は手術である。自然治癒は難しい。

場合によってはより前方の結膜下まで脂肪組織が出てくる可能性がある。

眼窩脂肪ヘルニアの所見を認めて、整容的に気になる場合、異物感などの症状がある場合は手術してよい。

手術方法

手術は以下のような要領で行えばよいと思います。

  • 脂肪組織は結膜下に存在するため、結膜を一部切開する
  • 脂肪組織を強く引きずり出さないように注意し切除する
  • ある程度切除したら8-0バイクリルなどで結膜強膜縫合をする
  • ヘルニア門が見つかった場合はその付近で縫合するとよい

引きずり出すと、眼窩から脂肪組織が連なってどんどん出てきてキリがなくなります。

術後は他の前眼部などと同様に抗菌薬点眼、ステロイド点眼を充血がなくなるまで継続すればよいです。

ヘルニア門は深部にあることが多いと思われ、直接的に閉鎖するのは難しいかもしれません。結膜強膜縫合を置くことで結膜と強膜が癒着し、再燃しにくくなるのでそれで充分だと思います。

結膜は脂肪組織で引き延ばされやや余るような状態になることが多いので、伸展させて縫合するとよいです。

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