2022年12月6日に興和から新しい点眼薬が発売となりました。
特徴や副作用、付け心地、効果効能など簡単にまとめます。
特徴1 点眼ボトルの色
ゴールドの点眼ボトルです
→参照 https://medical.kowa.co.jp/asset/pdf/info/2211new_gas_iryou.pdf
世界初かは知りませんが日本初?あまり見かけない外装です。
特徴2 世界初の組み合わせの合剤
配合剤です
組み合わせとしては世界初で
グラナテック®(リパスジル)とアイファガン®(ブリモニジン)の配合薬となります
特徴3 世界初の眼圧下降機序コンプリート
眼圧下降機序は現在のところ、3つあるとされています
- 房水産生の抑制
- 主流出路からの流出増大
- 副流出路からの流出増大
2の主流出路への作用の薬剤は多くありませんが、そのうちの一つがグラナテックです
アイファガンは1の房水産生抑制と、3の副流出路からの流出増大効果があります
これらを合剤にすることで、3つの眼圧下降機序をコンプリートすることになります
特徴4 充血します
点眼後充血しますが効能上それが普通です
グラナテックの点眼後は充血しますが、そのグラナテックが含まれるので、充血します
自分の目で試したところでは、1時間程度は充血していました。赤いときは結構、赤くなりましたね。
外出前には点眼しにくいです。(早起きして点眼して外出前に充血が消えていてほしい)
付け心地
自分の目での感想としては
多少しみるかな、程度でした。
薬価
515円/ml
5mlボトルなので、1本あたり2575円となります。
薬価としては配合剤の中で一番高い薬となります。
3割負担であれば772円
1割負担であれば257円となります
効果効能
他の緑内障治療薬で効果が不十分な
- 緑内障
- 高眼圧症
臨床試験上では
- グラナテック単剤よりも
- アイファガン単剤よりも
- グラナテック+アイファガンの2剤併用よりも
眼圧が下降していることが確認されているようです
1日2回点眼です。
禁忌
- 本薬剤に過敏症、アレルギーの既往のある患者
- 2歳未満の幼児(低出生体重児、新生児など含む)
幼児に禁忌なのはアイファガンの関係です。
今後の合剤の使い方
現状プロスタグランジン(PG)製剤の眼圧下降が最強というところに、自席で優秀なβ遮断薬が配合されている
- ザラカム(キサラタン+チモプトール)
- デュオトラバ(トラバタンズ+チモプトール)
- タプコム(タプロス+チモプトール)
- ミケルナ(キサラタン+ミケラン)
の4種が配合剤としてまず選択されると思います。
残った薬剤種類として主に、
- CAI(トルソプト、エイゾプト)
- α2刺激薬(アイファガン)
- Rhoキナーゼ阻害薬(グラナテック)
となります。
今まではアイラミド®(アイファガン+エイゾプト)がα2とCAIをカバーして、最後にグラナテックというパターンがありましたが
今回のグラアルファ発売により、次にグラアルファ(グラナテック+アイファガン)でα2とRhoカバーし、最後にCAIというパターンもできました。
アイラミドは眼瞼炎やアレルギーが時折でてくる薬剤です。グラアルファも充血しますしアレルギーもありますので、、、どっちが使いやすいかというと、どっちもどっちな気がします。
ただし「眼圧下降機序として」は全てコンプリートしているのはグラアルファですね。
まとめ
- 世界初の組み合わせの緑内障配合剤「グラアルファ」
- 眼圧下降機序は1剤で3つコンプリートしている
- 外装がゴールドで目立つ
- 点眼後は充血しますが問題ありません
- 薬価は他の配合剤同等だがその中でも一番高い
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