角膜ジストロフィの分類・要点まとめ

角膜ジストロフィの分類・要点をまとめました。

目次

角膜実質ジストロフィ

顆粒状角膜ジストロフィ1型

  • 遺伝形式 :常染色体優性
  • 原因遺伝子:TGFBI
  • 沈着物  :ヒアリン
  • 角膜所見 :上皮下から実質浅層に白色~灰白色の小円形輪状・顆粒状混濁を認める
  • 治療   :エキシマレーザーによる治療的角膜切除術(PTK)、実質が菲薄化した場合・混濁が深層にある場合は表層角膜移植(LKP)、深部層状角膜移植(DALK)

ヒアリン→Masson-trichrome染色で赤色

顆粒状角膜ジストロフィ2型(Avelino角膜ジストロフィ)

  • 遺伝形式 :常染色体優性
  • 原因遺伝子:TGFBI
  • 沈着物  :ヒアリンとアミロイド
  • 角膜所見 :実質表層~中層に顆粒状混濁(ヒアリン沈着)と、棍棒状混濁(アミロイド沈着)
  • 治療   :PTK、実質が菲薄化した場合・混濁が深層にある場合はLKP、DALK

ヒアリン →Masson-trichrome染色で赤色
アミロイド→コンゴレッド染色で陽性=赤色

日本で一番多いTGFBI関連角膜ジストロフィ

格子状角膜ジストロフィ

  • 遺伝形式 :常染色体優性(Ⅰ型、ⅢA型、Ⅳ型)、他の型は不明
  • 原因遺伝子:TGFBI(Ⅰ型、ⅢA型、Ⅳ型)、GSN遺伝子(Ⅱ型)
  • 沈着物  :アミロイド
  • 角膜所見 :実質浅層~深層に線状・糸状混濁(アミロイド沈着)を認める、再発性角膜びらんを生じる
  • 治療   :PTK、LKP、DALK

Ⅰ型:細かい線状混濁、最も多く報告されている。瞳孔領→周辺へ
Ⅱ型:全身のアミロイドーシス(アミロイドーシスⅣ型)に伴う角膜所見。周辺から出現
ⅢA型:Ⅰ型より太い格子状、線状の混濁
Ⅳ型:晩年発症で表現型も軽い

アミロイド→コンゴレッド染色で陽性=赤色

Reis-Bücklers角膜ジストロフィ

  • 遺伝形式 :常染色体優性
  • 原因遺伝子:TGFBI
  • 沈着物  :ーーー
  • 角膜所見 :Bowman層の消失とその深さでの沈着混濁
  • 治療   :PTK

Thiel-Behnke角膜ジストロフィ

  • 遺伝形式 :常染色体優性
  • 原因遺伝子:TGFBI
  • 沈着物  :ーーー
  • 角膜所見 :Bowman層の消失とその深さでの沈着混濁(元々Reis-Bücklers角膜ジストロフィと混同されていたため、所見は似ている)
  • 治療   :PTK

斑状角膜ジストロフィ

  • 遺伝形式 :常染色体劣性
  • 原因遺伝子:CHST6
  • 沈着物  :ムコ多糖
  • 角膜所見 :実質中層~深層に境界不明瞭な斑状混濁、すりガラス様混濁、内皮障害
  • 治療   :全層角膜移植(PKP=内皮障害されているとき)、DALKなど

ムコ多糖→PAS染色陽性、アルシアンブルー染色、コロイド鉄染色

膠様滴状角膜ジストロフィ

  • 遺伝形式 :常染色体劣性
  • 原因遺伝子:TACSTD2(M1S1)
  • 沈着物  :アミロイド
  • 角膜所見 :上皮下に乳白色の膠様隆起物、輪部から角膜への血管侵入(バリア機能の低下)
  • 治療   :浅層隆起物の掻爬、PTK、進行例にはLKP・輪部移植、治療用SCLの装着

アミロイド→コンゴレッド染色で陽性=赤色

日本に特有の角膜ジストロフィ

Schnyder角膜ジストロフィ

  • 遺伝形式 :常染色体優性
  • 原因遺伝子:UBIAD1
  • 沈着物  :リン脂質、コレステロール
  • 角膜所見 :10歳頃までに角膜中央の円形輪状混濁と周辺部輪状混濁(若年環)。針状の細かい結晶状混濁、実質浅層→深層へ進行
  • 治療   :PTK、進行例にはDALK、PKP

リン脂質、コレステロール→オイルレッド染色で脂肪滴が赤色

角膜内皮ジストロフィ

Fuchs角膜内皮ジストロフィ

  • 遺伝形式 :常染色体優性
  • 原因遺伝子:不明
  • 沈着物  :なし
  • 角膜所見 :進行性に角膜内皮細胞数の減少と形態異常が生じ角膜浮腫による角膜混濁を生じる
  • 治療   :角膜内皮移植(DSAEK、DMEKなど)

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