ブルーライトカット率の意味 高いから良いわけではない

PC用メガネや、普段使いのメガネにもブルーライトカットレンズが使われることが多くなってきています。

また、スマホなどの液晶にも保護フィルムとして使われていますね。

ブルーライトカットの効果に関しては、

「効果はあまりない」

というのが現在の日本の眼科界での見解ですが

今回はブルーライトのカット率が何を意味するのかに関して書いていきます。

目次

ブルーライトの領域

ブルーライトは可視光(人が見ることができる色の範囲)のうちの、波長が380-500nmを指します。

可視光は380-780nm程度です。そのうちの波長が380-500nmの領域がブルーライトです。

引用:日本医用光学機器工業会 青色光カットに関するガイドライン

虹の7色のうち、紫寄りが波長が短く、赤寄りが波長が長くなります。

  • 紫より波長が短いものを、紫外線(紫より外側)
  • 赤より波長が長いものを、赤外線(赤より外側)

といいます。

また、光のエネルギーは以下のようになります。

  • 波長が短いほど(紫寄りの色ほど)光のエネルギーが高い
  • 波長が長いほど(赤寄りの色ほど)光のエネルギーが低い

紫外線を受けると皮膚が焼けたり目が充血したりするのも、エネルギーが強いからです。

ブルーライトのカット率

さて、そのブルーライトのカット率ですが、規格や記載方法で意味が違ってきます

たとえば以下は、眼鏡レンズメーカーとして有名なHOYAのブルーライトカットのClear cut420ですが

ここでのカット率は、380-500nmのブルーライト領域の光のうち、どこの波長をどれだけカットしているか、という意味で使われています。

引用:Clear cut420|HOYA

イラストのように、ブルーライト380-500nmの中の、カットする割合は波長によって異なります。

引用:Ray Guard435|HOYA

こちらのレンズRay Guard 435は、先ほどのレンズより同じ波長の部分をより多くカットしていますね。

  • 435nm付近のブルーライトを、20%軽減(Ray Guard 435)、10%軽減(Clear Cut 420)
  • 420nm付近のブルーライトを、65%軽減(Ray Guard 435)、55%軽減(Clear Cut 420)

ということになります。

これはあくまで、ある波長のカット率を示しているだけで、ブルーライトの領域(380-500nm)全体の何%をカットしているかは示していません

グラフ上、380-400nmの波長のブルーライトはほぼ100%カットしていますが、

だからといって「ブルーライト100%カット」とは言えませんよね。100%カットしているのはブルーライトのうちの一部の領域だけですから。



一方、日本の工業規格としてJIS規格があります。

こちらの詳細な計算方法はよくわかりませんが、積分をしているので380nm-500nmの間の全体でのカット率を表していることになると思います。(違ったらスミマセン)

引用:青色光カットに関するガイドライン(日本医用光学機器工業会)

つまり上のHOYAのRay Guard 435の435nm付近のブルーライトを20%カットと、JIS規格でブルーライトカット率20%では、意味が違ってくるわけですね。

言ってしまえば(普通はないと思いますが)

紫外線付近のエネルギーの強いブルーライトはカットしていないけど、それ以外のところで380-500nmの波長のうち合計で20%分カットしているレンズでも、JIS規格で20%カットのブルーライト眼鏡、という表記ができてしまうわけです。

表記としてどっちがよいかと言われると知りませんが

「どこの波長を何%カットしているか」という表記のほうが親切かなとは思います。

基準(規格)によって数値が異なる

注意が必要なのが、そのカット率をどの規格で表記しているかによって、同じブルーライトカット効果でも数値が大きくなったり小さくなったりします。よく使われる規格は以下のものがありますが

  • JIS規格(日本工業規格)
  • EN規格(欧州統一規格)
  • BS規格(旧英国規格)

規格がどれなのかによって、同じレンズでもカット率の記載値が異なってきます。

JIS規格に基づくカット率BS規格に基づくカット率
19.0%37.7%
23.9%42.5%
57.5%66.5%
同じブルーライトカット効果でも規格によって数値が異なる(BS規格は数値が大きくなる)

つまり、単純にカット率が高いほどたくさんカットしている、というわけではなく、表記の規格によって異なってしまうということです。

各会社ごとにどの規格を使っているかでも変わってきますし

場合によってはある波長のブルーライトを90%カットしているだけのレンズで、「ブルーライトカット率90%!!」みたいな誇大広告しているところもあるかもしれません。

なので、どの波長をどれだけカットしているか、で考えたほうがわかりやすいと思います。

まとめ

  • ブルーライトは380-500nmの光を指す
  • カット率は規格や記載方法によって異なる

ちなみにブルーライトカットレンズは、規格の差などをなしにすれば、カット率が高いほどレンズの色は濃くなります。

また、カット率が高いほど良いレンズというわけではありません。

そもそもブルーライトカット自体が「良い」とは眼科業界では言われていません。

しかし

ブルーライトカットレンズによって多少の色の見え方が変わって

そのことで見やすく感じたり、気持ち的に楽になることはあると思います。

とは言っても

規格、基準によってカット率の数値上は変わってきますし

ブルーライトカット率の数字の大きさだけに惑わされないようにしましょう。

結論

結論としては

ブルーライトカット率がいくらだから なんてことは気にしなくてよい

です。紫外線はカットしておいた方がよいと思います。(ほとんどのレンズがカットしています)

ブルーライトカット率がいくらか、ということより

そのレンズの眼鏡を掛けた状態での見え方や、印象を大事にして眼鏡選びをしましょう。

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