よくある医療現場の一例です。そしてこれらは個人的見解です。
いろいろな立場において状況は変わってきますので、正しい正しくないの話ではありません。
自分ならそうするという話です。
薬は何のために使うのか
薬は、病気を治すために使います。または、病気の発症を予防する、数値を下げるために使用します。
何言ってんだそんなの当たり前だろという声が聞こえてきそうですが
現実に医療現場では、それ以外の要因で薬を欲しがる、薬を出す人がいるわけなんです。
薬は必要だから出す、必要じゃなければ出さない、が本来あるべき姿です。
莫大な医療費の問題
日本では医療福祉が充実しているため、何か体の不調があったときは少ない負担で医療機関を受診でき、少ない負担で治療を受けることができます。
これは、よいことだと思います。
保健医療が充実していないと、医療を受けることができるのは高額な支払いをできる人だけに限られてしまい、金銭的に余裕がない人は医療を受けられません。
病気で体がつらいときに、自宅で安静にして寝ることしかできない環境と、病院で専門の人に診てもらって治療を受けられる環境、言うまでもなく後者のほうがほとんどの人にとって良いと思います。
しかしここで問題になるのが医療費の問題です。
税金や将来的な負担がどんどん大きくなってしまいますね。高齢社会である以上、医療費は増えてきてしまいますが、増えすぎないように一人ひとりが注意してほしいところです。
とにかく薬が欲しい患者さん
薬が大好きと言いますか、薬を使うという行為自体が精神安定になっているというか、こういう方はそこそこいらっしゃいます。
勿論、薬をやめれるならやめたいという普通の視点の患者さんもたくさんいます。
眼科医は基本的に点眼薬しか出しませんが、同様に点眼をしないと気になってしまう患者さんがいます。
以下の点眼薬はずっと出されているケースが見受けられるので注意です。
- ヒアレイン、ヒアルロン酸、ティアバランス
- サンコバ、ソフティア
- ブロナック、二フラン、ジクロフェナク
- クラビット、レボフロキサシン
どれも、症状がなければ使わなくてよいです。
クラビットなんかは特に抗菌薬であるため、耐性菌を生みかねないので、無駄に使うことはやめたほうがよいです。
別に何ともないけど目薬すると気持ちいいんだよね
→スーッとしたり気持ちいい目薬は市販薬にも多いので、そちらをお勧めします
目薬があると安心するんだよね
→安心目的であればただの中毒なので、点眼がなくても全然大丈夫で、全く問題ないですよと心を込めて説明し、安心させます。
勿論言い方はマイルドに説明しますし、目の所見がないことは確認しますけどね。点眼はうまく入らないと1回で何滴も使用したりすることもあるので、必要以上にたくさんの本数を処方していたりするケースも見受けられます。
とりあえず薬を出す医者
一方、医者側にも責任があります。
というのも、落ち着いている状態であればそれをいじって調節するのがためらわれるというのが1点。
もし調節して症状が出てきた、悪化したなどあれば、「薬をいじったからだ」と認識されます。
わざわざ時間をかけて説明して薬を調節したとしても、悪くなってしまったらいやなので、現状維持で安定を目指すというパターン。
そのほうが時間もかからず、スムーズに診療できるというものあります。
そしてもう一点、自分が経営するクリニックなどの場合。
薬を出し続けることで再受診をしてくれ、処方料による点数がもらえ、そういう患者がたくさんいることで、塵も積もれば山となる、となり、医院運営にて必要な場合があるということ。
本来は、「病気の治療のために薬を処方する」「治ったら薬は終了する」が医療ですが、こういった事情によりたくさん薬を出したり、あえて少ない本数にして再診を早めるところもあります。
これは個々のクリニックの方針によりますが、本当に無駄に薬をたくさん出しているところ、こんな高頻度で受診しなくてもよいと思うところ、いろいろあります。
勿論治療に重要な薬は改善してくれば減らしたり中止することも多いですが、上のケースの、欲しがる患者さんにはさっと出しておいたほうが楽なので、ということですね。
まとめ
- 医療費半端ないしどんどん増えるよ
- 無駄に薬を欲しがらないでください
- とりあえずのdo処方を減らしましょう
状況・立場により意見は異なるところなので、何とも言えないのですが。
でも、わざわざ進んで薬漬けになりたいですか?
自分だったら嫌なので、必要のない人にはそのことを伝え、その上で相談して決めています。(外来が忙しい日はなかなか難しいが)
そして全文を読んでみると特に内容のない内容でした。
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