眼科領域の抗VEGF薬の最新の状態でまとめます。
以前まとめた2022年からはいろいろ変わっていますので、改めて記事にしました。最初にまとめた表から始めていきます。
目次
抗VEGF薬 まとめ表

商品名、一般名以外で特徴的なところは太字にしています。薬価は特にルセンティス、アイリーアは複数あるので大まかに書いています。
昔と比べて変わった点
- アイリーア8mgが出た(2024/4)
- アイリーアBSが出た(2026/2)
- バビースモにRVO(網膜静脈閉塞症)に伴うCMEが適応追加になった(2024/3)
- バビースモにAS(網膜色素線条)に伴うCNVが適応追加になった(2025/5)
- ベオビュにPDR(増殖糖尿病網膜症)が適応追加になった(2025/11)
- 薬価が変わった(最終2025/8)
抗VEGF薬の種類
ペガプタニブ(マクジェン®)
- ボシュロム・ジャパン
- 承認:2008、販売中止:2020/2
ベバシズマブ(アバスチン®)
- 世界初の血管新生阻害薬
- 国内承認:2007/4/18
- 結腸がん、直腸がん、非小細胞肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、乳癌、悪性神経膠腫など
- 眼科領域では保険適応外
昔は他の抗VEGF薬が承認されていない眼疾患にしばしば使われていましたが、最近はどうなのかは知りません。自施設ではもう使わなくなりました。
ラニビズマブ(ルセンティス®)
- メーカー:ノバルティス
- 国内承認:2009/3
- バイオ後続品あり(2021)
適応疾患
- 加齢黄斑変性(AMD)
- 網膜静脈閉塞症(RVO-CME)2013/8-
- 近視性脈絡膜新生血管(mCNV)2013/8-
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)2014/2-
- 未熟児網膜症(ROP)2019/11-
※BS(バイオ後続品)の適応疾患はROP以外の4疾患
アフリベルセプトBSが出るまでは安さでは1番だった。
アフリベルセプト(アイリーア®)
- メーカー:バイエル
- 国内承認:2012/9
- 高用量の8mgあり(2024/4)
- バイオ後続品あり(2026/1)
2mgの適応疾患
- 加齢黄斑変性(AMD)
- 近視性脈絡膜新生血管(mCNV)2014/9/19-
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)2014/11/18-
- 網膜静脈閉塞症(RVO-CME)2015/6/26-(CRVOは2013/11/22-)
- 血管新生緑内障(NVG)2020/3/25-
- 未熟児網膜症(ROP)2022/9-
※BS(バイオ後続品)の適応疾患はAMD、RVO-CME、DMEの3疾患のみ
8mgの適応疾患
- 加齢黄斑変性(AMD)
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)
2mgBSが出たことで一番価格が安い薬剤になった(BSの適応は一部のみ)
ブロルシズマブ(ベオビュ®)
- メーカー:ノバルティス→千寿製薬とプロモーション提携(2026/2)
- 国内承認:2020年
- 非感染性の眼内炎(IOI)が他薬剤より出やすい
- 発症したときはSTTAを含む消炎治療、硝子体手術など
- PDR(増殖糖尿病網膜症)に適応拡大(2025)
適応疾患
- 加齢黄斑変性(AMD)2020/5
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)2022/6
- 増殖糖尿病網膜症(PDR)2025/11
ファリシマブ(バビースモ®)
- メーカー:中外製薬
- 国内承認:2022/5
- VEGFとAng-2の2つに働くバイスペシフィック抗体
- RVO(網膜静脈閉塞症)に伴うCMEに適応拡大(2024/3)
- AS(網膜色素線条)に伴うCNVに適応拡大(2025/5)
適応疾患
- 加齢黄斑変性(AMD)2022/5
- 糖尿病黄斑浮腫(DME)2022/5
- 網膜静脈閉塞症(RVO-CME)2024/3
- 網膜色素線条(AS-CNV)2025/5
抗Ang-2によって「血管安定化させて落ち着かせる」が言われ続けている薬の特徴。AMDにおける網膜下出血が少なくなるという傾向も示されている。
まとめ
抗VEGF薬は、適応疾患の拡大、バイオ後続品の出現、高用量の出現、薬価改定など、いろいろありすぎて、かなり忙しない分野です。また、萎縮型AMDに対するアイザベイ(抗VEGF薬ではない)なども出てきており、網膜疾患に対する硝子体注射薬の発展は目まぐるしい状態です。
一応昔の書いたまとめ記事も貼っておきます↓


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