保険診療における医療行為はすべてレセプトとして厚生労働省がまとめています。NDBオープンデータにはそれら医療行為の詳細が非常に細かくまとめられています。
「この手術は年間何件行われているのか」「何歳ぐらいに多く行われているのか」「どの地域に多く行われているのか」など、医療行為におけるデータを集めたいときに最適です。
NDBオープンデータとは
NDB(National Database of Health Insurance Claims and Specific Health Checkups of Japan、全国保険医療データベース)は、日本の厚生労働省が管理するデータベースで、医療保険請求や特定健診(メタボ健診)に関する情報を収集、管理しています。このデータベースは、医療政策の立案や公衆衛生の向上を目的として活用されています。
NDBオープンデータとは、NDBから抽出された情報の一部を一般に公開したデータセットを指し、以下のような特徴のあるデータを誰でも使用できます。主に、統計解析やデータサイエンスの分野で広く利用されています。
- 匿名化:個人を特定できる情報は完全に除外されています。
- 集計形式:年齢、性別、地域ごとの集計データが中心。
- データの範囲:医療機関での診療情報や、特定健診の受診状況などが含まれます。
NDBオープンデータの使い方手順
NDBオープンデータは誰でも使用することができます。コンテンツの著作権は厚生労働省に帰属するため、個人利用を超える場合は出展を明記しましょう。
1.NDBオープンデータのページにいく
→https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html(NDBオープンデータ│厚生労働省)
検索エンジンで検索してもすぐにでてきます。
2.使用したい年度をクリックする
最新版は、2024/5/31時点では第9回のデータで、令和4年度のレセプトおよび令和3年度の特定健診情報になります。
3.第2部(データ編)の使用したいデータを選ぶ
手術件数を調べたい場合は、K手術を参照すればokです。基本的に上のように、年齢別、都道府県別などでまとめられています。
4.データの一覧を確認する
分類コード、分類名称、診療行為名、点数、算定回数などが共通で表示され、それより右側には選択したファイルによって記載が異なります。(上記では年齢別を選択)
データ取り扱い上の注意点
データの情報は、外来と入院で区別されまとめられています。
総件数を把握するためには、外来と入院での件数を合計する必要があります。
参考までに、下記白内障手術件数推移まとめは、NDBオープンデータを元に作成しました。
まとめ
- NDBオープンデータは誰でも使用できる、厚生労働省のページ
- 統計解析やデータサイエンスに広く使用されている
この手術や検査、どのくらい行われているのか?地域によってどれくらい差があるのか?といった内容などを調べる上で、とても重宝します。ぜひご活用いただければと思います。
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