緑内障点眼は点眼薬のなかでも薬価=薬剤価格(値段)が高いほうです。それぞれ最終的に眼圧を下げることを目的としていますが、その作用機序は異なります。(作用などに関しては下記記事を参照。)
治療薬は効果、効能、副作用を加味した上で選択されると思います。本記事は薬価を元に比較しているに過ぎないので、どの点眼薬を選択するかは個々人で相談・検討してください。一方、患者さんの経済的負担、医療費を加味すると薬価を考えることも大事かもしれません。
ということで、緑内障点眼の薬価比較をつくりましたのでよければ参考にどうぞ。
点眼薬の薬価は”1本あたり”と”1mlあたり”の場合があるが、緑内障点眼は1mlあたりの記載がほとんど(すべては確認していません)なので、1mlあたりの薬価と、内容量を計算して1本分の価格を記載。小数点以下は切り捨てて計算し、結果も小数点以下切り捨て。1日1回タイプの点眼は2.5ml容器(×2.5)、2回以上のタイプの点眼は5ml容器(×5)として1本の薬価を計算(こちらもすべては確認していません)。
後発品(ジェネリック、ゾロ)があるものは最低価格のものを記載(〇〇~〇〇という形で記載し、先発品が一番高いので右側にくる)。濃度が複数ある薬剤(チモロール、カルテオロール、ドルゾラミドなど)は一番濃度の濃い薬剤を記載。1日1回タイプと2回タイプ両方あるもの(チモロール、カルテオロールなど)は、両方のタイプを合わせた最安値と最高値を記載。
添付文書一覧から作成したので、現在販売中止となっているものもあるかもしれませんのでご了承ください。
薬価 202~506
1本 505~1265
薬価 334~678
1本 835~1695
薬価 903
1本 2257
薬価 91(1本あたり)
1か月 2730(30日分)
薬価 274~698
1本 685~1745
薬価 951
1本 2377
薬価 72~548(1日1回タイプと2回タイプ含む)
1本 360~1370(1日1回タイプと2回タイプ含む)
※1日1回タイプが薬価は上がる。2回タイプのジェネリック最安。
薬価 135~428(1日1回タイプと2回タイプ含む)
1本 675~1070(1日1回タイプと2回タイプ含む)
※1日1回タイプが薬価は上がる。2回タイプのジェネリック最安。
薬価 144~292
1本 720~1460
薬価 234
1本 1170
薬価 170~280
1本 850~1140
薬価 206
1本 1030
薬価 144~300
1本 720~1500
薬価 453
1本 2265
薬価 453
1本 2265
薬価 412~920
1本 1030~2300
※単剤でそれぞれを使うと865~2635
薬価 494~996
1本 1235~2490
※単剤でそれぞれを使うと1195~3065
薬価 901
1本 2252
※単剤でそれぞれを使うと2617~3627
薬価 647
1本 1617
※単剤でそれぞれを使うと1180~2335
薬価 360
1本 1800
※単剤でそれぞれを使うと1080~2870
薬価 209~501
1本 1045~2505
※単剤でそれぞれを使うと1390~2400
薬価 53(1本あたり)
1か月 3180(1日2回×30日分)
薬価 492
1本 2460
※単剤でそれぞれを使うと2985~3765
薬価 451
1本 2255
※単剤でそれぞれを使うと2625~3635
1本あたりの薬価を薬剤名の右に記載。全体でのランキングを記載してもあまり意味がないので、同属薬剤ごとにまとめました。
- ラタノプロスト505
- ビマトプロスト685
- トラボプロスト835
- タフルプロスト2257
- オミデネバグ2377
- チモロール360
- カルテオロール675
- ベタキソロール720
- ニプラジロール850
- レボブノロール1170
- ブリンゾラミド720
- ドルゾラミド1030
- ラタチモ®(ザラカムのジェネリック)1030
- トラチモ®(デュオトラバのジェネリック)1235
- ミケルナ®1617
- タプコム®2252
- ラタノプロスト(ゾロ)505
+チモロール(2回タイプのゾロ)360
+アイラミド®2460
→3320 - ラタノプロスト(ゾロ)505
+ブリンゾラミド(ゾロ)720
+アイベータ®2255
→3480 - ラタチモ®1030
+アイラミド®2460
→3490
- 合剤の多くは単剤それぞれを使うより安い
- ジェネリックがある場合は、手間になるが組み合わせるとより安くなることもある
- 防腐剤フリーの1回タイプ(ミニ)は高い
効果、効能、副作用を考慮し薬剤処方は考慮しますが、ジェネリックはもちろん、同効果の薬剤であれば安いものを選んでもよいかと思います。
コメント